アイスブレイクの特徴
アイスブレイクは2022年の冬に舞めだかさんからリリースされた品種で、黒をベースにした体色に青緑色に輝くラメが輝く背中、ヒカリ体型が特徴的な品種です。
ベースはオーロラ系のメダカで、ここまでのブルーラメが乗った品種はなかなかいません。
そのため、リリースの第一陣はヤフオクでとんでもない額がつきました。リアルタイムでその様子を見ていたのですが、その桁はなんと100万を超えていました・・・。(あとでなぜかキャンセルされたため、再オークションが行われましたがそれでもウン十万円)
そんな大注目の品種であったアイスブレイクに近い品種はいます。それは「月下美人」という品種です。
月下美人は黄色をベースにしたオーロララメのヒカリ体型の品種です。「夜桜ヒカリ体型」と言っておけばイメージはしやすいでしょうか。(明確にそう言われたわけではありません。)
しかし、近年のオーロラ系は黄色がベースとなる品種が多い中で、オーロラ系の系譜であるグレーっぽい体色に、ここ2年の流行りであるブルーラメを合わせた品種はいませんでした。さらにヒカリ体型の特徴である背中の体外光を乗せずにラメにする技術には脱帽です。
そんな2022年を代表する品種であるアイスブレイクは横見でも美しく、体側面にもびっしりと乗ったブルーラメに、所々見られる黄色い斑紋。非常に見応えのある高級メダカです。
アイスブレイクの作り方
アイスブレイクのベースになった思われる品種はおそらく月下美人です。
そこに青ラメを乗せるにはオーロラブラックラメまたはサファイアあたりを掛けあわせ、生まれたF1個体からラメの多い個体を寄せ集めてF2個体を作ればアイスブレイクもどきは作れると思います。
あくまでアイスブレイクに限らず有名ブリーダーの方々は作出した品種のレシピは非公開にするのが暗黙の了解であるためこれであっているかはわかりませんが・・・。
光体型のメダカは潜在遺伝子といって子世代では出現せず、孫世代でようやく4分の1で出現する形質です。そのため体型を固定するだけで2世代、さらにラメを極めていくためにもう3世代は交配する必要があると思います。
大人しく購入するほうが早いでしょう。
アイスブレイクが生まれる確率
アイスブレイクはオーロラ系の品種であるため、、かなり生まれる子どもにはムラがあります。黄色い斑紋が出現する個体が多く、若干きれいめな月下美人といった個体がなかなか多いです。
そういった個体はアイスブレイクとは言えないため、アイスブレイクとして扱うのはやめましょう。
とかいう筆者はアイスブレイクの卵、なるものを購入して育ててみました。
結果は「あれ、これほとんど月下美人じゃね?」といった具合です。20粒から生体になった10数匹の中で「アイスブレイク」と呼べそうな個体はほぼゼロ。妥協してでもブルーラメのしっかり乗った個体は3〜4匹。
アイスブレイクの選別漏れのような個体の卵を購入したがために、残念な結果に終わってしまいました。
できるだけ購入を検討する際、「アイスブレイク」がほしければ黄色い斑紋の少なく、黒ベースの個体でブルーラメのしっかりと発現した個体であることを注視すべきでしょう。
アイスブレイクの飼育は難しい?
繁殖難易度は高めです。というのもヒカリ体型のメダカは雌雄判別がしにくいことからやはりそこが鬼門でしょう。
あとは鑑賞するなら横見でも上見でも楽しめる品種ですのでお好みの鑑賞方法で飼育を楽しんでください。
アイスブレイクの固定率
アイスブレイクの固定率は低めです。オーロラ系のメダカ特有の表現の多様さ故にアイスブレイク本来の特徴となる個体は生まれにくい傾向にあります。
前述の通り、アイスブレイクの特徴となる「ブルーラメ」「黒ベース」「光体型」であることを注視しながら選別を行っていくべきでしょう。
まとめ
2022年を代表する品種となったアイスブレイクは舞めだかさんよりリリースされたオーロラ系のブルーラメメダカで、光体型であることが特徴です。
しかし、表現が多様化するオーロラ系がもととなった品種であるがゆえに、生まれてくる個体もかなり多様化し、固定率は低めです。オーロラ系の中では同じような個体が出やすいほうかもしれませんが、「夜桜」「女雛」などと比較すると品種としての固定率は低めで、選別はアイスブレイクの特徴をしっかりと把握しておかなければいけないでしょう。