メダカの飼育方法には室内飼育と屋外飼育があります。
室内の水槽で横からメダカをじっくりと観察するのも確かにいいものです。
しかし、屋外飼育には屋外飼育の魅了があります。
屋外飼育のメダカは日光を浴び、室内環境下のメダカより身体が大きくなり、色つやもよく成長も早いです。
今回は屋外飼育を始めようかなと考えている方に屋外飼育のアイテム、屋外でのメダカの育て方、注意点について紹介してみます。
目次
屋外飼育のやり方①必要な物
メダカを屋外で飼育する際、以下の物を用意します。
- 壊れにくい飼育容器
- 底床材
- 水草
- 餌
上記の4点を用意して屋外飼育の準備は完了です。
どういった物を選べば良いか詳しく紹介します。
飼育容器
まずメダカの飼育容器がいります。飼育容器は壊れにくく水を溜めておける容器なら何でも構いません。
メダカの屋外飼育用のケースや発泡スチロール箱、プラ舟、好みのものを選びましょう。
何かいい容器はないかなと探している方は、睡蓮鉢を使ってみてもいいかもしれません。
玄関先でメダカを飼育したい場合やビオトープをつくってみたいといった方におすすめです。
見た目にこだわりたいなら、おしゃれに見える瀬戸物の睡蓮バチもありますし、コスト優先ならプラスチック製のものもあります。
底床材
次に水槽に底に敷き詰める土や砂利も用意してください。
土や砂利があるとバクテリアが棲みつき水質を浄化してくれます。
定番の底床材は赤玉土です。
水草
そして、水草も容器にレイアウトしてみましょう。
メダカの糞や食べ残した餌を養分として吸収してくれます。
水草を入れると光合成をを行いますので水槽に酸素を供給してくれますし、メダカは外敵が来ても避難できます。
水草はメダカの産卵床にもなります。
エサ
後はメダカの餌も用意しておいたほうがいいでしょう。
屋外飼育を始めたころは水が整っていないため、わずかしか植物プランクトンが水槽の中にはいない状態です。
メダカが食べる微生物も生息していないので、エサを与える必要があります。
ビオトープづくり
はじめに睡蓮鉢でもプラ舟でも、底に土を敷いてください。
容器の大きさにもよりますが、プラ舟の場合なら2センチから3センチ、睡蓮バチの場合は5センチ程度厚さが基準になります。
そして、水草を土に植えましょう。
これで水を入れるとビオトープは完成しますが、石や木の枝、シダやコケのマットを水槽にレイアウトするとより雰囲気がよくなります。
最後に水を飼育容器に注ぎます。
水を注いですぐは水が濁っていますので、舞い上がった土が沈殿して水が透明になるのを待ちましょう。
水合わせをして、メダカを放流したら完成です。
その他のアイテム
このほか、水温計があったほうが便利かもしれません。
夏場の熱い時期は飼育容器の水温が30℃を超えることもあります。水温計があれば日よけを作ったり、水槽を移動させたりと、スピーディーに対策できます。
屋外飼育のやり方②飼育スタート
屋外飼育のやり方は室内での飼育とさほど変わりません。
ここでは
- 餌の与え方
- 水替えのペース
- 繁殖
- オススメの水草
上記の5点を紹介します。
餌の与え方
水草を水槽にレイアウトしたり、ビオトープでメダカを飼育したりする場合は餌を頻繁にあたえる必要はありません。
水槽内にはメダカの餌になる植物プランクトンやボウフラなどが棲みつくようになります。
ただし、メダカを観察して痩せているようでしたら餌をあたえてください。エサ不足になっている可能性があります。
水替えのペース
屋外飼育では水替えはしなくても構いません。
屋外飼育では水槽内にメダカを中心にした食物連鎖のサイクルができています。
ただし、足し水は定期的に行ってください。
自然環境のように水が流れ込んでくることはありませんので、蒸発して行く水は足し水で補います。
繁殖
メダカを繁殖させる際には、産卵床を設置してメダカが産卵するのを待ちましょう。
そして卵が産みつけられていたら、すぐに別容器に移し替えてください。
メダカの成魚は卵や稚魚を餌と認識して食べてしまいます。
別容器で1.5㎝ほどに成長するまで育てて成魚と一緒にしてください。
おススメの水草
水草ですが、屋外飼育は冬場水温が低下するため寒さに強い水草がおすすめです。
ホテイアオイや睡蓮、アナカリスは寒さに強い品種です。
ホテイアオイや睡蓮は越冬できますし、アナカリスも水面が凍らないなら生きていける強さを持っています。
屋外飼育の注意点
屋外での飼育は自然環境に近い分、室内よりも注意点が多くなります。
代表的な注意点として以下の2点を紹介します。
- 外敵による捕食
- 季節による環境変化
詳しく説明していきます。
外敵に関する注意点と対策
屋外飼育でメダカを飼育するときにやっかいなのが外敵です。
ヤゴや水生昆虫、猫やカラスなどはメダカを狙って食べようとします。
メダカが食べられてしまうと嫌ですので、水槽にネットを張って防いでください。
そして、水槽の内の観察を怠らず、ヤゴや水生昆虫を見つけたらすぐに駆除してください。
ヤゴは土に潜っているため発見はなかなか難しくなります。一匹いると、複数のヤゴが紛れ込んでいると考えてください。
ヤゴを見つけた場合は、水を入れ替えるようにしてください。
猫やカラスは人目が多い場所は近づきにくくなるため、常に人目の当たるところに水槽を設置するのもいいでしょう。
水草を多めに入れて、メダカが身を隠せるところを増やすようにもしてください。
季節による注意点と対策
屋外飼育は水槽が気温や日光の影響を受けます。
夏場は水温が高くなりすぎることがあるため、よしずを水槽にかけて直射日光が当たるの防ぐとある程度の水温の上昇は防げるでしょう。
エアレーションで空気を送り込んで水を循環させると水温の上昇をおさえられ、酸欠の防止もできます。
冬場は水槽の水面が凍ってしまうこともありますが、メダカは冬眠します。
枯れ葉を水槽に沈めておくとそこでメダカは冬眠をしますので、枯れ葉があれば水底に沈めてあげてください。
餌やりですが、冬場はメダカが冬眠状態のため必要はありません。
水分は冬場でも蒸発しますので、水が減っているようなら、足し水を忘れないようにしてください。
まとめ
屋外飼育は食物連鎖のサイクルができあがると、それほど手間がかかりません。メダカの飼育、繁殖がうまくいかなかったという方は屋外飼育ならうまくいくかもしれません。面白いなと思った方はぜひ屋外飼育を試してみてください。