魔王の特徴
魔王メダカは「め組。」というブリーダーの方が2012年にリリースした品種です。
その特徴はヒカリ体型であり、黒をベースとした体色に背中の広範囲にラメ虹彩に身を包んでいるという点です。
その黒を基調としながらも怪しげに光る背面から「魔王」という名前が名付けられました。
かなり仰々しい名前でインパクトは一番ではないかと思われるメダカです。それでもリリースから10年以上たっていることから結構歴史のある品種です。
筆者がメダカを始めたのは2012年で、中学2年生のときなのですが幹之、楊貴妃、そしてこの魔王に衝撃を受けてメダカを始めたのでかなり印象深い品種でした。
当時はお小遣いも少なく、魔王自体が1匹1000円を超える高額品種であったため、手が出せなかった思い出です。(当時は1匹200〜300円の幹之、楊貴妃を飼育していました。)
個人的な余談になってしまいましたが、それからも魔王の派生品種は登場し、背中に金色まで入る魔王改、体外光に近いくらいラメが多く入り、紫色に近い虹彩を放つスーパー魔王改といった魔王をそのまま進化させたような品種が登場しています。
デジモンとか、ポケモンみたいですよね。
当時の魔王の衝撃的だったポイントは、腹側の形質が背中に発現する形質であるヒカリ体型では背中に体外光(グアニン)が乗るため、背中の表現がどれも同じといったものだったのに対して、背中に体外光が乗りにくく、ラメがしっかりと発現するするというものでした。
ラメ系のヒカリの系譜といっても差し支えない歴史がありながら当時衝撃を与えた品種です。
魔王の作り方
魔王メダカはおそらくは「黒ラメ」のヒカリ体型を固定したものであると考えられます。
黒い体色やラメの密度が10年前、人気品種どころか高級品種でなかなか手が出せなかった黒ラメと共通する部分が多いのです。(はっきりと明記されたわけではなく、あくまで推測の域です。)
しかし、魔王自体がかなり昔にリリースされた品種で結構メジャー品種になっていると思います。購入するにしても1匹500円もしないと思うので購入したほうが早いかもしれませんね。
魔王が生まれる確率
魔王からは魔王メダカの形質を持ったヒカリ体型のメダカが生まれます。しかし背中には体外光が出現することも多く、魔王本来の体外光がなく、ラメが発現する個体は決して多くはありません。
背中に体外光とラメが両方とも発現した個体を選別外にするかどうかは個人の感覚であると思いますが、できることなら体外光の少なくラメの多い個体を選んで累代飼育していくべきであると思います。
魔王の飼育は難しい?
魔王はヒカリ体型であることから雌雄判別が難しい品種です。通常体型のメダカの雌雄判別がある程度できるようになってから挑む方が良いでしょう。
また魔王は側面にも多くのラメが乗り、ヒカリ体型特有のボリュームもあることから横見でも楽しめる品種です。上から眺めるか、横から眺めるか、どちらでも楽しめる見ごたえのある品種です。
魔王の固定率
魔王の固定率は決して高くはないです。前述の通り、ヒカリ体型の特徴である体外光が出現する個体がいるためです。
ですが、もとがラメ中心で固定された品種であることからその他品種よりかは体外光は出てこないと思います。
確率としては体外光:ラメ=7:3といったところでしょうか。体外光を乗せた個体を選別外にするかどうかはブリーダー個人の好みであると思います。
まとめ
2012年にリリースされた品種である魔王は「黒ラメ」のような黒い体色と怪しげに光るラメを持っているのが特徴であるメダカです。
ヒカリ体型であることから体外光が現れやすく、固定率は高くはないものの、そのほかヒカリ体型にない特徴を持ったラメ系ヒカリの系譜といった存在です。横から見ても上から見ても楽しめる楽しみがいのある品種です。