最近はホームセンターで様々な種類のメダカを見かけることが多くなりました。
その中で体色が赤い「楊貴妃メダカ」というメダカを見かけたことがあるかもしれません。
楊貴妃メダカは、メダカブームの立役者となった人気品種です。
今回は楊貴妃メダカの特徴や飼育のポイント、気になる購入価格などについて紹介します。
目次
楊貴妃メダカの特徴
2004年に広島県の「めだかの館」を経営する大場幸雄氏によって作出されました。
その目を奪うほどの美しさから世界三大美女の名にちなんで「楊貴妃」という名が付けられました。
その他に「赤メダカ」という別名もあります。
楊貴妃メダカの最大の特徴は、「朱赤色」と呼ばれる赤い体色です。
この体色は突然変異によるものです。
稚魚のうちは色が薄いことが多く、成長するにつれて濃い朱赤色に変化していきます。
また、改良メダカのルーツを辿っていくと、楊貴妃がもとになっている品種も多いです。
楊貴妃メダカの作り方
楊貴妃メダカは様々な改良を経て作出されています。
その経緯は、茶メダカから黄金メダカ、次に黄金メダカから琥珀メダカ、そして琥珀メダカから楊貴妃メダカとなっています。
実は初めから意図して作られていたわけではありません。
琥珀メダカの中に1匹の赤いメダカを見つけたのが始まりだったと言われています。
その1匹をもとに交配が始められ、様々な系統の楊貴妃メダカが作られるに至りました。
楊貴妃メダカの固定率
99%と言われているので、誰でも簡単に繁殖できます。
よく目にする個体は赤い色をしていますが、繁殖させているとピンク色の個体が生まれたりします。
店などでは、そうした個体を餌用メダカとして販売していることが多いです。
しかしながら、ピンク色の個体も楊貴妃メダカの遺伝子を持っているので、繁殖すれば濃い色の個体が生まれることもあります。
楊貴妃メダカの飼育のポイント
楊貴妃メダカは丈夫なので、普通のメダカと同じように飼育できます。
しかし赤色の発色を良くしたい場合、普通のメダカと同じ飼育方法は良くありません。
それに一工夫加えることが必要になってきます。
以下で、発色に焦点を当てた飼育方法を紹介します。
色揚げ成分が配合された餌を選ぶ
様々な餌が出回っていますが、その中に色揚げ成分が含まれているものがあります。
そうした餌を選ぶと赤の発色を良くすることができます。
色揚げ効果のある成分はカロテン、アスタキサンチン、カロチノイドなどです。
人工飼料を使うのであれば、それらが含まれていることをチェックしましょう。
また天然の餌を与える場合は、ブラインシュリンプやミジンコ、クロレラやスピルナなどの植物性プランクトンが適しています。
グリーンウォーターでの飼育
グリーンウォーターは別名「青水」とも呼ばれ、メダカ飼育に適した水です。
グリーンウォーターの中には多くの植物性プランクトンが含まれています。
上記でも解説したように植物性プランクトンは色揚げ成分を含んでいます。与えることで色揚げ効果が期待できます。
また、それ以外にも光合成による酸素の供給や水温の変化を抑える効果、飼育水の浄化など多様な効果が期待できます。
作り方は簡単で、特に道具などは必要ありません。水を容器に入れ、日向に7日間ほど置いておくだけで簡単に作れてしまいます。
さらに容器の中に生体を入れておけば、もっと短縮することも可能です。それ以外に種水として、池などで汲んできた水を利用する方法もあります。
暗い色の容器で飼育
発色を良くする方法は餌の厳選だけでなく、容器の選び方によっても変わってきます。
メダカは暗い色の容器の中に入れると、体色が全体的に濃くなります。これはメダカに備わる保護色機能が働くためです。
これを利用して黒色などの暗い色の容器で飼育すれば、朱赤色が一段とはっきりするようになります。
楊貴妃メダカの価格と購入方法
ここではインターネットでの1ペアの購入について解説します。
オークション
最低価格 690円
平均価格 2,242円
通常の楊貴妃メダカから改良された個体まで様々な品種が出品されています。
安い個体もいますが、人気ブリーダーのメダカや美しい希少な品種などは比較的高いことが多いです。
種類が多いため、好みの個体を探しやすい利点があります。
しかし、写真と異なる個体が送られてくる詐欺などが横行しているので注意が必要です。
通販
販売価格 600円~
1ペアでの販売は少なく、ある程度まとまった数での販売がメインです。
こちらも様々な改良品種が取り扱われています。希少な品種は完売していることが多い傾向にあります。
良い個体を購入するためにも、販売店の評判をしっかり調べてから購入するようにしましょう。
まとめ
楊貴妃メダカは現在のメダカブームの立役者になっただけではなく、多色メダカなどの改良品種のルーツにもなっている奥深いメダカです。
しっかりと飼い込めば、「楊貴妃」の名に恥じない美しい姿を見せてくれるでしょう。
様々な姿の楊貴妃メダカがいるので、お気に入りの1匹を探してみてはいかがでしょうか?